長谷川貞夫の視覚障害とユビキタス情報バリアフリー

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zoom RSS 「視覚障害者のためのバリアフリーをこんなに不自由なものにしている!」-不統一な車両番号・ドア番号表示

<<   作成日時 : 2012/05/18 12:23   >>

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- ばらばらで不統一な電車の「車両番号・ドア番号点字案内表示」の実際 -



 視覚障害者にとって、鉄道利用などで移動が安全に便利にできることは非常に大切なことです。

 それには、電車の「車両番号・ドア番号点字案内表示」が大きな意味を持ちます。(以下、ここでは、略して「案内表示」とします。また、「点字案内表示」ですが、弱視者のための拡大文字でも書かれています。)

 ところが、視覚障害者の不自由さの本質を理解していない設置のため、「バリアフリー」と言いながら、実際には根本的なミスをしているように思われます。

 5月16日に、わざわざ横浜まで行き、「みなとみらい線」、「横浜市営地下鉄」などの、車両番号・ドア番号の案内表示について都内の鉄道各社との違いを少し調べてきました。

 最近、鉄道の駅にホームドアが普及しつつありますが、バリアとなっているのが、このホームドアと、電車の中にあるドアの案内表示です。


 
ホームドアの車両番号・ドア番号の点字案内表示

 私は、これまで、ホームドアの案内表示は、都営地下鉄や東京メトロにあるように、ホームドアに向かって左側に設置されているものと思っていました。

 東急目黒線すべてと、大井町駅にも、同じ場所、ホームドアの「左側のフェンス(縦の垂直面)」に最新の点字案内表示が付けられています。



(東急目黒線大岡山駅)

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(東急大井町駅)
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 ところが、横浜市営地下鉄のブルーラインでは、点字案内表示はホームドアの「右側の天面(上部の傾斜面)」にありました。


(横浜市営地下鉄ブルーライン)
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 そして、同じ地下鉄のグリーンラインでは、どちらの側にも点字案内表示はありませんでした。


(横浜市営地下鉄グリーンライン)


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 これでは、いつも東京メトロや都営地下鉄を利用している視覚障害者は、ホームドアの点字案内表示は左側のフェンスと思っていますから、横浜市営地下鉄に乗る際は、点字案内表示がまさか右側にあるとは思いません。
 ですから、点字案内表示を探して、ドアの前を右往左往することになります。
 
 反対に、横浜市営地下鉄をいつも利用している視覚障害者が東京に来た場合も同じことになります。

 グリーンラインの場合は、元々案内表示がないのですから、とうとう見付からないことになってしまいます。




  フェンスは、高さが140センチあります。

  そして、上面は、水平でなく、荷物などを置かれないように傾斜になっています。

  案内表示の場所が、このフェンスの「縦の垂直面」のものと、「上部の傾斜面」との2種類があると、視覚がある人なら、この程度の違いでしたら、一見してすぐに案内表示の位置が分かります。

 ところが、触ってはじめて分かる視覚障害者には、このようなわずかなことが実際には大きなバリアになってしまうのです。




●電車内のドアの左側にある案内表示

 鉄道各社によって、電車内のドアの左側にある点字案内表示の高さはバラバラです。

 で、床から160センチの高さの案内表示ですと、重度の弱視の場合は、目の高さが約160センチ以上でなければなりません。
 このような人は、身長が170センチ以上ということになるのではないでしょうか。

 もし、この案内表示の位置が床から140センチだったら、多くの弱視者が読めるようになります。
 そして、背の高い人は、140センチでも、少しかがめば読めますから問題がありません。

 私は、全盲ですので、点字を読みますが、身長が165センチです。
 手を差し出して指先で読む点字でも、床から160センチの高さの点字は読みにくいです。
 しかし、140センチの点字でしたら読みやすいです。恐らく、私より背の低い人ならなおさらということになります。
 この、表示の高さが、160センチ、150センチと140センチの電車を紹介します。

 これは、【点字】の位置の床からの高さです。

■表示の高さが床から約160センチ

 ・横浜高速鉄道 みなとみらい線


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 ・JR東日本(山手線、京浜東北線、総武線など)




■表示の高さが、中間で、点字の位置が床から約150センチ

 ・横浜市営地下鉄


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 ・都営地下鉄(三田線、大江戸線、新宿線など)


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■表示の高さが床から約140センチ


 ・東京メトロの各線(点字使用者にも、拡大文字を読む弱視者にも読みやすいです。

 ・東急線(東横線、目黒線、大井町線など)


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 ・西武、東武、その他などで地下鉄に相互乗り入れしている車両など。



・視覚障害者のバリアフリーのために鉄道各社は、電車内の車両番号・ドア番号の案内表示をドアの合わせ目の左側に付けるようになりました。
 このことは、とても素晴らしいことです。

 しかし、鉄道は全国のどこの人でも利用します。ですから、他の地方に行って、その点字案内表示の場所や案内方法が変わると、視覚障害者は困るのです。

 特に、全盲の視覚障害者には、案内表示の位置が少しでも違うと、そこにはないのではないかと思ってしまいます。
 貼る場所がドアの左側で、高さは140センチに統一していただきたいです。


 
 最近、東京都内は、東京駅の旧駅舎の復活などの東京駅周辺の再開発、渋谷地区では、「渋谷ヒカリエ」オープンなどによる渋谷地区の再開発と、それに伴う東急東横線と副都心線の平成24年度中の相互乗り入れ予定などがあります。
http://www.tokyu.co.jp/railway/railway/east/pr/13go.html
(一部引用)
『事業の効果
東急東横線およびみなとみらい線から東京メトロ副都心線を経て、東武東上線、西武池袋線までがひとつの路線として結ばれ、横浜方面から新宿・池袋を抜けて埼玉西南部にいたる広域的な鉄道ネットワークが形成されます。』(引用終り)


 東急東横線には横浜高速鉄道の「みなとみらい線」も走っています。

 そうしますと、東京メトロ副都心線は、これまでの東武、西武のほかに、東急、横浜高速鉄道の4社と相互乗り入れになります。

 みなとみらい線の「車両番号・ドア番号表示」の表示形式と位置が違うことで、このままですと、視覚障害者がいろいろな形式の車両番号・ドア番号表示に惑わされることが予想されます。




<参考>

テーマ「ホームドア・可動式ホーム柵」のブログ記事
http://ubq-brl.at.webry.info/theme/6558d1a84a.html

「バリアフリー・リポート  ◆車両番号・ドア番号表示」
http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/37455733/

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