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zoom RSS JR高田馬場駅にいよいよホームドア設置―欄干のないホームに欄干が!

<<   作成日時 : 2012/01/26 19:15   >>

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 つい最近、JR山手線高田馬場駅ホームに、本当の「橋の欄干」に相当するホームドア設置工事が開始されたことを知り、早速見てきました。


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 視覚障害者の生活において、駅ホームでの自由で安全な歩行環境がどうしても必要です。
 ここに、あえてホームドアを【欄干】と言ったのは、この言葉がキーワードとなり、現在、鉄道の駅ホームの端に黄色い点字ブロックが敷設されるようになったという経緯があるからです。

 この『欄干のない橋」』という言葉は、橋本宗明さん(ロゴス点字図書館元館長)が、上野訴訟(*)を支援して、裁判において視覚障害者にとってのホームからの転落の危険性を最も分かりやすく表現したからです。
 もし、晴眼者であっても、転落したら死ぬかもしれない川の急流に架けられた『欄干のない橋』を、真の暗闇では恐ろしくて渡ることはできないでしょう。
 それと同じように、歩行の安全設備がなければ、視覚障害者は生活のために、その危険な『欄干のない橋』のようなホームの上を歩かなければならないのが現実なのです。

 あと6日でまた2月1日を迎えます。この日は、39年前の昭和48年(1973年)に、高田馬場駅近くにあるヘレンケラー学院の全盲の生徒であった上野孝司さん(当時42歳)が、山手線高田馬場駅のホームから転落、電車に轢かれて亡くなった忘れられない日です。

 普通なら、「視覚障害者の不注意による人身事故」とされて、いつものように処理されてしまう事故でしたが、家族が、当時の国鉄(日本国有鉄道:現在のJR)を相手に、「鉄道側の責任による事故である。」ということで、裁判を起こしました。それが、「上野訴訟」(*)なのです。
 裁判は、「国鉄側の「今後において、視覚障害者の安全に努力する。」の意味の内容で裁判は和解となりました。
 上野孝司さんの事故から39年の2月1日を目前にして、この事故の意味を考えたいと思います。

 橋本宗明さんは、
『視覚障害者がホームを歩くということは、まるで闇夜に欄干のない橋を渡るようなものなのです。』
という意味の発言をしました。
 この名言は多くの人々に感銘を与え、裁判を応援する人の心を動かしたのです。

 (*)上野訴訟については、下記の「月刊“障問”の時代(1976)(1977)」に詳しく載っています。
国鉄上野裁判(前・後)
―死者は帰らない―
http://www4.famille.ne.jp/~aikoh/000honma-jidai-shyo_049.html
http://www4.famille.ne.jp/~aikoh/000honma-jidai-shyo_0492.html

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