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zoom RSS エスカレーターへなぜ誘導しないのか:目白駅事故の反省から

<<   作成日時 : 2011/02/08 23:41   >>

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 人が生活するかぎり、鉄道利用の移動にせよ、道路上の移動にせよ、安全でなければなりません。
 この度の武井視良さんの目白駅での転落死亡事故は実に残念でなりません。
 それは、この駅の点字ブロックが歩行するのに分かりにくいことを昨年の8月末にブログで指摘しておいたからです。もちろん、ブログにも書きましたが、目黒駅のようにホームドアがあれば全く問題なかったのですが。
http://ubq-brl.at.webry.info/201101/article_2.html
http://ubq-brl.at.webry.info/201008/article_6.html

 そこで、本2月8日に改めて目白駅の点字ブロックを見てきました。


  
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 報道されているように、既に事故のあったあたりのブロックは一部分新しいものに変わっていました。つまり、分かりやすい25点のもので、内側に内方線と呼ばれる1本の線状突起がありました。



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 念のため反対の池袋寄りを見ましたが、ここにも、やはり、靴底では分からないブロックが残っていました。
 また、チドリ状と呼ばれる点配列のものもありました。

 武井さんの事故の本当の主な原因は分かりませんが、この駅の点字ブロックが他の駅のように分かりやすいものだったら、ことによると事故は起こってなかったのかもしれません。それだけに返す返すも残念です。

 現在において大事なことは、今回の事故から、駅にはほかに危険なことがないかということです。

 私が感じていることに、駅のホームでの危険の一つにエスカレーターへのブロックでの誘導案内がないということがあります。

 例えば、JRではありませんが、私が最も多く利用する私鉄の駅のホームは、約210メートルの長さがあります。ここには、階段、エレベータ、エスカレーターの3種類がホームと改札とを結ぶようになっています。この場合、階段とエレベーターには誘導ブロックがあるのですが、エスカレーターには誘導ブロックがないのです。
 210メートルの長さですから、階段、エレベーター、エスカレーターの距離は平均で70メートルということになります。


・視覚障害者はホームを移動している時に転落するのです。


 ですから、鉄道利用においては、できるだけ視覚障害者のホーム上での移動距離を少なくしなければなりません。それなのに、エスカレーターの位置が分からないばかりに、人や柱を避けて長い距離を歩くことになるのです。

 これは、ほんの一つの駅の例であり、皆さんが知っているどこの駅でもエスカレーターにブロックで誘導しているところはないと思います。

 ただ、例外として、視覚障害の生徒が多く乗降する駅でエスカレーターに点字ブロックで誘導している例を、この事故があったJR山手線目白駅と東京メトロ有楽町線護国寺駅の2例だけを知っています。
 また、階段とエスカレーターが並行している場合は、階段にだけ点字ブロックでの誘導があります。

 ホームから改札を出るまで、300段ぐらいと、どんなに長く上る地下鉄の駅でも、エスカレーターへだけは案内していません。
 階段への案内だけです。
 しかし、私は安全に、そして便利にエスカレーターに乗りたいのです。


・なぜ視覚障害者をエスカレーターに案内しないのか。

 それは、行政と企業が、事故が起こった場合の責任回避を意図しているのかもしれません。あるいは、時間により上下の方向が変わるということもあるのかもしれませんが、それには対処方法があるはずです。

 私は駅のエスカレーターだけでなく、デパートなの建物でエスカレーターのあるところではこれを利用しますが、数十年の経験で、これまでに1度も危険なことはありませんでした。

 このようなことから、行政、鉄道会社において、エスカレーターは視覚障害者にとって安全であるという認識にしてもらわなければなりません。むしろ、視覚障害者をエスカレーターから排除することにより、危険なホームを長く歩かせることになるの
です。

 また、視覚障害者の中には、エスカレーターを恐怖する人もいますが、歩行訓練などの一つとして、エスカレーターの安全な乗り方を指導すべきだと思います。
 見えなくて知らないために、手を外に出したりすると危険かもしれませんが、ベルトに触れて立っているかぎり、全く安全なものです。

 私がよく利用する近所の駅では、慣れていますから、かなり工夫を重ねた結果、遠回りをして、もっぱらエスカレーターを利用できるようになりました。しかし、誰でも初めて利用する駅でも、たやすくエスカレーターが利用できなければいけないのです。それには、やはり、エスカレーターに適した誘導方法が必要なのです。

 視覚障害者が駅ホームをもっと安全に利用できるように、ホームで階段を探して歩かなくてもよいように、エスカレーターへの誘導の方法を考えましょう。

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