長谷川貞夫の視覚障害とユビキタス情報バリアフリー

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zoom RSS 際立つJR系と私鉄各社との違い:車内の車両番号・ドア番号の表示シールの高さ

<<   作成日時 : 2009/04/08 16:22   >>

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「バリアフリー報告:090408」

 
 最近首都圏では、ほとんどの鉄道会社で「車両番号・ドア番号」の表示シールがドアの合わせ目左側に貼られています。
 その中で、相互乗り入れしている路線を見てきました。
 
 東京メトロ千代田線には、JR東日本と、小田急が相互乗り入れしています。

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 前から気付いてはいたのですが、東京メトロなどの私鉄各社と、JR東日本の路線における「車両番号ドア番号」表示シール(以下、表示シール)の貼られている位置の高さが違うことがいよいよ問題となってきました。
 
 ドアの合わせ目の左側に床高140センチ(シールの下の辺)に位置に表示シールがあるのは東京メトロと小田急です。


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 それに対して、JR東日本の表示シールは以前からのもので、貼る位置も床高160センチと、私鉄各社のものと比べると20センチも上に貼られています。



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 千代田線に乗る時には、この車両が東京メトロであるか、小田急であるか、JRのものであるかなどは視覚障害者にはわかりません。
 JRのものが、読みやすい他社のものより20センチも上に貼られていることは、この千代田線のように、3つの鉄道会社の車両が走る路線に乗車する場合、視覚障害者にはバリアとなります。 せっかく貼られていても、高過ぎて指に触れないと表示シールがないのかと思ってしまいます。見える人には理解しにくいかもしれませんが、触覚的には同じ位置にしてくれないと困るのです。
 また、弱視者のために書かれている文字も、弱視者には目の高さか、それに近くないと、読めないか、あるいは、非常に読みにくいことになります。


■鉄道車両の車内の「車両番号・ドア番号」表示の経過

・2000年9月26日 
 帝都高速度交通営団 (現・東京メトロ)南北線が全線に開業し、それに合わせて「乗車位置点字案内標」(通称=車両番号・ドア番号表示)が車内から見て、ドア左側で座席横の「にぎり棒」に貼られたのが最初です。
 その後、銀座線、丸ノ内線にも同じものが貼られました。
 しかし、これらのものは、「にぎり棒」ですから、手で握る位置のために、貼った後すぐに剥がされたりして破損してしまいました。
 初めての試みということもあって、表示位置が座席横の「にぎり棒」だったためです。ここは、非常にまずい位置でした。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/32367497/

 その後、
・2001年7月
 JR東日本の山手線に、車両番号・ドア番号表示シールが取り付けられました。
 ここでは視覚障害者の要望を取り入れて、初めてドアの合わせ目の左側に表示シールが貼られましたが、高さについては、要望と異なり、弱視者も点字使用者も読みにくい、160センチの位置に表示するようにしてしまいました。
 これは、「にぎり棒」の場合と違って、視覚障害者が指を出して点字を読もうとしても、人の手がそこにあって読めないなどの不都合はなくなりましたが、床から160センチと少し高過ぎて、背の低い弱視には読めないか読みにくく、また、点字を読む場合でも高過ぎる感じがしました。
 そしてJR東日本ではその後、改良されないままに、他のJR路線でもその位置に表示シールが貼られています。

 そして、
・2002年3月11日 
 都営地下鉄大江戸線にも、JR山手線と同じく、ドアの合わせ目の左側に車両番号・ドア番号表示=「車内点字シール」が取り付けられました。
 貼る位置は床高150センチ(シールの上縁から)です。


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■それで、東京メトロは、表示位置を、「にぎり棒」から、ドアの合わせ目の左で床から約140センチ(シールの下辺から)に改めました。
 これは、とてもよい高さです。



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 場所は、ドアの合わせ目の左で、JRと似ていますが、高さが約20センチほど低くて読みやすいです。
 たった20センチですが、視覚障害者にとっては、その障害の特性から大きなことなのです。
 前にも述べましたが、弱視者は、文字が、目の前かその近くにないと読めませんが、目の高さが160センチの人は、かなり背の高い人に限られます。また、点字を読む人にも、手を上方に差し出すことになり、少し読みにくい位置です。

それから、何度か改良を繰り返した東京メトロは、私鉄各社と同じ表示シールで統一し現在ではずべての車両に同じものが貼られています。

 ところが、千代田線のように、相互乗り入れで、表示シールの貼られた位置が異なる電車がばらばらに来るとなると、表示を指で読む視覚障害者の場合は、表示があっても気が付かないことがあります。
 目で見る人にはこの20センチは、何でもないことかもしれませんが、点字を読む場合、指が読むものに触れないかぎり、それはないのと同じことになるのです。

 表示の高さをどちらにしても、費用は全く同じはずです。それでしたら、この2種類の表示の高さを読みやすい140センチの方に統一してもらいたいものです。



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