長谷川貞夫の視覚障害とユビキタス情報バリアフリー

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zoom RSS 東京都三鷹市下連雀で見付けたエスコートゾーンから分かったこと

<<   作成日時 : 2009/03/18 12:16   >>

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「バリアフリー報告:090318」

 「エスコートゾーン」は、「視覚障害者用道路横断帯」とも呼ばれ、視覚障害者が横断歩道を安全に便利に渡るための施設です。
 その安全と便利さにおける有効性は、鉄道の駅ホームにおける点字ブロックに相当します。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/14019894/
http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/65069929/

 また、エスコートゾーンにより、比較的に狭い道幅の道路で、メロディーや鳥の声で視覚障害者を案内する音が不要となる場合もありますので、時には騒音として非難されるこれらの音を無くすることができます。これは、エスコートゾーン敷設によ環境へのよい効果と考えます。



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 3月17日に、偶然に東京都三鷹市下連雀の吉祥寺通りでこのエスコートゾーンを3カ所見付けました。
「見付けました」という言葉を使うぐらい、東京でもエスコートゾーンはまだ珍しいのです。
 以下は、その「エスコートゾーン」についての報告ですが、まず、三鷹市にエスコートゾーンを市内に敷設することに至ったのは警視庁のエスコート敷設3カ年計画の一環と思われます。
  http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/63603454/
「警視庁は東京都内の21区市で、道路を視覚障害者が安全に渡れるように、横断歩道に視覚障害者用道路横断帯「エスコートゾーン」を3カ年計画で395箇所に整備」




 ただ、もっと視覚障害者を理解した上での配慮があれば、よりよい施設になるのにと残念な思いです。

 また、通りすがりに1回だけ簡単に見ただけに過ぎませんので、当たっていないところがあるかもしれないことを初めにお断りしておきます。
 以下が、全国での今後におけるエスコートゾーン敷設のご参考になれば幸いです。

 今回実際に歩いてみたエスコートゾーンは、
(1)(2)「三鷹市狐久保」交差点の2カ所と、
(3)「三鷹市狐久保」交差点から吉祥寺通りを北へ約150メートルの1カ所
の3カ所です。

■「三鷹市狐久保」交差点

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(1) ここは、吉祥寺通りと連雀通りが交差するところです。
 歩道を歩いていると、歩道と直角に誘導ブロックが横断歩道の方向に案内しています。
 横断歩道の直前に立っていると、交差点ですので、一定時間ごとに信号が変わります。
 その度に、自動的に女性の音声で

『青になりました。
 左右の安全を確かめて渡りましょう』
(約20秒後に)
『信号が変わります。
 無理な横断はやめましょう』

という案内があります。

 これらの声で渡るのですが、ここの場合は、片道1車線という狭い道路ですから、エスコートゾーンで渡るのですから、周囲の迷惑となるメロディーや鳥の鳴き声はありません。

 そこで、この音声案内の合図で約9メートルの道幅の横断歩道のエスコートゾーンを渡りました。(東西方向=吉祥寺通り)

 ここのエスコートゾーンの幅は、45センチのものと思われますが、靴の裏にはっきりと通常の線ブロックや点ブロックとの違いが分かり、ここが車道の横断歩道を渡っているということが実感できました。



(2)その後に、この道路と直交する道路(南北方向=連雀通り)の横断歩道にあるエスコートゾーンも渡ってみようとしました。

 すると、前に渡った横断歩道と同じ女性の声で音は少し小さいですが、

『青になりました。
 左右の安全を確かめて渡りましょう』

という案内の音声が聞こえてきました。
 声の音量は少し小さいようですが、同じ女性の声です。
 私は、迷いました。
 この声の案内は、一体どちらの道路のものかなということでした。
 迷って立ち止まっていると、その後に、少し大きな音量で案内があり、これが今、渡ろうとしている横断歩道の声だと分かり、安全を確かめてからエスコートゾーンも渡りました。
 この場合、こちら側の音声案内を、せめて男性音にすれば、簡単に道路の区別が付くと思いました。


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 この道路は、前に渡った道路より幅が狭く約7メートルでした。
 やはりエスコートゾーンで横断歩道を渡ると、途中で曲がることもなく安全に道路の向こう側まで渡れました。


■「三鷹市狐久保」交差点から吉祥寺通りを北へ約150メートルの1カ所


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 ここの横断歩道は、コンビニのファミリーマート下連雀店前にあります。

 ここは交差点でないので、押しボタンで信号を変えるようにしています。
 押しボタンのボックスからは、横断歩道の音響信号機であることを伝える「チチチ「という小さな案内音響がありました。
  ここには、押しボタン信号機のボックスがなぜか二つありました。


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 想像するのに、これは、恐らく「視覚障害者用に音で信号が変わったことを伝えるボタン」と、「周辺の騒音を少なくするために、目で見るだけで分かる信号の区別のボタン」かと思います。
それぞれのボタンには、目で見て読めるように説明があるのでしょうが、このどちらかのボタンを選んで押さなければならない視覚障害者にとっては、この二つを区別することができません。そのようなことから考え、このような形式の押しボタン式信号機のボックスとボタンのあり方は改善する必要があります。

 また、ボタンは、横断歩道の端の左右のいずれかにあります。そして、エスコートゾーンは、横断歩道の中央です。そこで、ボタンを押してから、すぐにエスコートゾーンの始まる位置に戻るのには、それを分かりやすくするブロックの敷設が必要と思います。


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■まとめ

・道路を歩く以上、どこかで道路を横断しなければなりません。
視覚障害者が安全に横断できるエスコートゾーンがようやく全国に普及する傾向にあることを感じます。
 全国のどこの横断歩道のエスコートゾーンでも、ほぼ同じ合理性のある規格で設置され、どこの地方から来た人でも、だれでも安心して道路を渡れるようにシンプルなユニバーサルデザインにする必要があります。

・視覚障害者が歩道を歩いていて、横断歩道の位置を知る必要があります。
 歩道のどこを歩いていても横断歩道の位置であることが分かる歩道の幅だけの、横断歩道まで誘導するブロックが必要です。
 また、信号機のボックスから発する、周囲の騒音にならない程度の音響による横断歩道であることを伝える案内が必要です。
 それから、押しボタンを押してから、エスコートゾーンの開始位置まで誘導するブロックの敷設が必要です。

・できれば、歩行者が横断歩道の直前に立つだけで、赤外線などで検知して、自動的に「信号はは赤です」などと信号の状態を伝え、また、信号が変わる時に「信号が青になりました」などと案内するのがよいです。
 また、交差点などで、方向の異なる横断歩道がある場合は、男性音、女性音など区別できる音声案内が必要になります。

・音の特殊な性質として、同じ大きさの音響や音声でも、周辺の騒音レベルでよく聞こえたり、全く聞こえなかったりします。
 音は聞こえなければ、全く意味がありません。また、必要以上に大きな音は、騒音公害としてきらわれます。
 そこで、交通案内の音を発する装置の音は、いつでも同じ音量でなく、周囲の騒音レベルに合わせて、自動的に音量を調節できるものにすべきです。
 これは、単に道路の交通案内だけでなく、鉄道の駅やいろいろな公共的な場所での音声案内などについても共通に言えることです。

 (以上)

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