長谷川貞夫の視覚障害とユビキタス情報バリアフリー

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zoom RSS 体験から分かる電子マネー社会への過渡期の経過:鉄道の改札機での困惑から

<<   作成日時 : 2009/01/16 23:19   >>

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2009年1月9日の 読売新聞に、
■どちらが切符用?カード専用改札機増加で視覚障害者が困惑
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090109-OYT1T00451.htm
という記事がありました。

(一部引用)
「「Suica(スイカ)」や「PASMO(パスモ)」などICカード乗車券専用の自動改札機の導入が鉄道各社で進む中、視覚障害者の間から不満の声が出ている。
 視覚障害者は改札機が表示する残高が見えないことなどから切符を使う人も多いが、ICカードと切符の両方が使える従来型「併用機」と、ICカード「専用機」との区別がつかず、専用機の前で立ち往生してしまうという。」
(引用終わり)


 私は、後に述べるように電子マネー社会は、バリアフリーで進めば、視覚障害者にとって、お金をいちいち数えなくて済むなどの非常に便利な社会だと思っています。
 今は、その電子マネー社会への過渡期です。ですから、ここで生じるいろいろな矛盾や不便さは、合理的に対処し、社会に余分な負担をかけない方がよいと思います。
 確かに、Suicaなどの非接触式乗車券、挿入口から入れるパスネットなどのプリペードカードと通常の切符などがあります。
 しかし、改札口のすべての機械を、これら複数の機能を持つ兼用機にするのは、社会的に経済的な負担が大きいと思います。
 具体的な対策としては、駅員のいる場所に近い改札口に誘導ブロックやチャイムで案内するのがよいと思います。このことは、今も行なわれていますが、もっと徹底すべきだと考えます。
 鉄道会社によりますが、例えば、チャイムで視覚障害者にを改札口に誘導する場合がありますが、このチャイムが駅によって、あったり、なかったりで様々です。
 そして、誘導される改札機は非接触式、カード、切符を挿入する接触式の兼用とし、また、分からない場合は、駅員が対応すれば視覚障害者には不便さが少なくなると思います。

 また、ニュースでは、
(引用)
「これまでJR東日本は障害者に対し有人改札口の利用を勧めてきたが、これについても協会側は「問い合わせの客で込み合って長時間待たされることも多い」(引用終わり)

とありましたが、たとえば西武池袋線の池袋、練馬、中村橋駅などでは、点字ブロックで誘導している改札機は車イスも通れる幅があり、そのすぐ隣に駅員のいる事務所が別の部屋で独立しています。
 問い合わせ客は、そちらへ行くので点字ブロックが誘導する自動改札機を問い合わせ客が立ちふさぐことはありません。
 この事務取扱の有人改札が独立している改札口は他にもあるようです。
 混雑する駅ではこのような改装が望ましいです。



■体験から分かる電子マネー社会への過渡期の経過

●最近の体験から

 私は、全盲の視覚障害者ですが、「Suica(スイカ)」や「PASMO(パスモ)」をオートチャージ(クレジットカードからの自動入金)で充分に便利に用いています。


画像


   (写真はオートチャージ機能のついたビュースイカとパスモ)


 現在では、数年前までの、鉄道などを利用する時の、
・乗車券自動販売機を探す。
・自分が乗る乗車券の金額を知る。
・沢山にあるボタンでの操作。
あのわずらわしさは何だったのだろうと感じています。

 クレジットカードからの自動入金ですと、もし落としたり、盗まれたりの際の不正使用が心配です。しかし、最近にこんな体験もしましたが、すぐに対処すれば心配がないと分かりました。

 西武池袋線練馬駅と都営地下鉄大江戸線を結ぶ通路で、うっかりとパスモを落としてしまいました。もしも、不正に買物などをされてしまったらの心配がありました。
 カードについて、「あのポケットに入れる時に。」と思い当たりましたから、その辺を探してもらいましたが、既にありませんでした。
 そこで、駅の事務所に行き、事情を話すと、駅員さんはすぐにそのカードを無効にしてくれました。
 外出で用を済ませ、カードがないので、しばらくぶりに切符を券売機で買おうとしましたが、しばらくぶりだったので、買い方もおぼつかなかったのですが、すぐに思い出しました。
 自動券売機のタッチパネルの右下にあるテンキーの「*」アスタリスク(「7」のキーの下)を押すと、音声モードになり、切符はすぐに買えました。

 家に帰ったら、大江戸線の練馬駅事務所から電話があり、カードを拾った人から駅の事務所に届けられているとのことでした。

 翌日に、まず、西武池袋線の練馬駅の事務所に行き、千円の費用を払いパスモを再発行してもらいました。
 その足で、都営地下鉄大江戸線の事務所に行き、落としたために無効にしたパスモを受け取り、すぐにそれを返却してデボジット料の500円を受け取りました。

 ここで私が言えることは、もしも、オートチャージ(クレジットからの自動入金)が可能なら、いちいちパスモへの入金(チャージ)の手数も要らないということです。

・切符でどうしても改札を通る必要な場合もあります。それで、カードと切符の兼用改札機は、駅員のいる出入口に近いところにする。

 世の中は、非接触のカード化の方向をたどっています。すべての改札機を、最後まで兼用機にしておくというのは無理があると思います。


 ●今、つくづくと感じることは、1998年の電子マネー時代の始まりから、やっと11年を経て本格的な電子マネー時代になりつつあるということを痛感します

 その端緒は、当時の郵政省による、1998年の「郵便貯金ICカードサービス実証実験」でした。
 これは接触式のカードでしたが、当時の埼玉県大宮市内の商店において郵便貯金のキャッシュカードを用い、その内部にチャージした財布の電子マネーで商店の品物を買えることと、JRの駅で切符を買えたり、公衆電話を掛けられることも含んでいました。

 私が体験した範囲では、それが、その後に、ゲートシティー大崎での非接触のEdyカードとなり、また、同じ系統の非接触カードの鉄道のSuicaカードとなり、今日に至りました。
 これからは、電子マネーを利用して、視覚障害者が、その場ですぐにお金の出し入れが分かるようにすることかと思います。その一つの方法として、携帯電話が大きな役割を持つことになるかと思います。

 今は、電子マネー時代への移行期であり、それに伴うバリアフリーも移行期であります。それで、システムの変更に合わせ、バリアフリーも同時に並行させる必要があります。

<参考>

バリアフリーの取り組み(1) ★郵便貯金ICカードサービス実験
http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/75563608/

「電子マネーと視覚障害者」
http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/92867129/

http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/38913233/

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